DAWなしでVOCALOIDを操るのは、ちょっと無謀だと思う。
というわけで、ここからはDAWを使っての編集に入る。
おすすめは、オーディオファイルの編集に厳しい制限がなくて、VSTプラグインが導入できるソフト。安価なものでこの基準を満たしているのは、著者も使っている「MUSIC CREATOR 4」。市価およそ7000円。フリーソフト系でもそれなりに使えると思う。
ここで何をしたいかというと、エフェクトをかけた状態での歌のチェック。エフェクトをかけることによってそれほど気にならなくなるアラもあるし、逆に目立つアラもある。なので、著者のおすすめは「エフェクト後」を聞きながらのチェックを原則とすること。
まずは、VOCALOID Editorでメニューの「ファイル」→「書き出し」→「WAVE」を選択し、
WAVEファイル出力:マスタートラックをモノラルで
の設定で出力する。
DAWを起動して、VOCALOID Editorから吐き出されたWAVEファイルを適当なトラックにオーディオデータとして取り込む。
そのトラックに、コンプレッサーとリバーブ、2種類のエフェクトをこの順で設定する。
コンプレッサーは、ミクの場合にはボーカル用の一般的なプリセットで十分。リン・レンの場合は、非常に高い圧縮率をマニュアルで設定すべきなのだが、分からないなら下のフリーVSTの「fish fillets」をインストールして、「BLOCKFISH」のプリセットの「close-up vocals」を選択、適当に調整して音が割れないようにすれば簡単。(outputで出力レベルが変わり、compressionで圧縮率が変わる)
http://www.digitalfishphones.com/main.php?item=2&subItem=5

どうしても分からないなら、コンプレッサーはなくても別に構わない。
リバーブは、一般的な軽めのホール系かルーム系のリバーブのプリセットを選べばOK。あまり深いのをかけるとカラオケスナックみたいになってしまう。
この状態で、音を鳴らしてみる。
この段階で歌を聴いてみて、素直に聞ける感じになっていれば、ここから先はそんなに大変にはならないはず。逆に、この段階で歌が(いろんな意味で)ハチャメチャになっていたとするなら、この後の調整は相当大変(そして恐らく、残念ながら、それだけの努力をしても十分に納得できるところまでは追い込めないかも)だと覚悟しておいたほうがよい。
続く。