2008年01月15日

VOCALOID2操作(調教)法(12)

12.全歌詞の打ち込み

 11.までで全体的な調整は終わったので、ここでようやく2番以降の入力を行なう。

 2番以降は基本的に1番のパートのコピー&ペーストで作り、歌詞を入れ替えればOKのはず。(歌いまわしが微妙に違う場所がよくあるので、その辺りは気をつける。)
 ちなみにコピーするときは、Ctrlキーを押しながらピアノロール画面をマウスでドラッグすれば、コントロールパラメータまで一緒にコピーできる。(このやり方でコピーしないと、もう一度パラメータの設定をするハメになる)
 別トラックでブレスを入力した場合は、そちらも忘れずにコピー&ペーストしておく。

 打ち込みが終わったら、また先ほどと同じようにWAVEを出力させ、DAWに貼り付けて、この後の変種作業に備える。


続く。
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VOCALOID2操作(調教)法(11)

11.DAWを活用した修正(ステップ1)

 10.で取り込んでエフェクトをかけた歌を聴きながら、別に立ち上げているVOCALOID Editorで音符やパラメータを編集していく。
 著者の方法では、DAWとVOCALOID Editorは連動させない。ある程度いじったら改めてWAVEファイルを書き出して、DAWのトラックに上書きして聞きなおす、というのを繰り返すやり方でいく。

 ここでは、音の長さとビブラートの微調整、ポルタメントの調整、全体的な音量の上げ下げ(だけ)を行なう。

 音の長さは、聞いてみて長すぎる、あるいは短すぎると思う場所、音がつながって欲しくないのにつながっているところ、つながって欲しいのに切れているところを適当に編集して変更する。

 ビブラートは、かかってほしいところとかかってほしくないところ、かかり始めの位置などを調整する。音符の下にある線の、ギザギザが始まる部分をつまんで左右に動かすとかかり始めの位置を修正できる。ギザギザがない場合は、左端以外をダブルクリックするとビブラートのプロパティ画面が出るので、そこでビブラートの種類を設定するところから始める。

 ポルタメントは、かかってほしくないところにかかっている場合は、音符の下の線の左端をダブルクリック(または音符を右クリックで「音符のプロパティ」を開き、EXPボタンを押す)して、「上向・下向ポルタメント」のチェックを外す。逆に、かかってほしいのにかかっていない場所では、音節を分けて違う高さに置いたりする。
 例えば、「ら」という音を強制的に「ポルタメント的」にしたい場合は、「ら・あ」の2音節に分けて、「ら」のほうを直前の音符と同じ高さに、「あ」のほうを本来の高さに置いてぴったりとくっつけて配置すると、それっぽくなる。(PITの編集で行なうのが本来の姿だが、VOCALOIDは自動的に声を滑らかにつないでくれるので、大抵はこのやり方で十分いける)
 なお、ポルタメントの設定がないにも関わらずポルタメント的になってしまうケースもある。このようなケースの場合、音の間隔を離すのが最も簡単(ただし、スタッカート的な歌い方になってしまうが)

 音量の上げ下げについては、DYNのパラメータをいじるのだが、ここでは1音1音の音量のばらつきはいじらない。そうではなく、全体的な抑揚を調整するとか、フレーズの最後の伸ばした音がブツ切れするときに、DYNでスムーズに音量を下げるとか、そういう全体的な調整だけを行なう。

 それ以外でも、慣れてくればジェンダーファクターや全体的なブライトネスもいじってよい。あくまでもこの段階は「全体」の調整にとどめる。

 「全体」の修正が終わったら、このステップは終了。


続く。
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VOCALOID2操作(調教)法(10)

10.DAWに取り込む

 DAWなしでVOCALOIDを操るのは、ちょっと無謀だと思う。
 というわけで、ここからはDAWを使っての編集に入る。
 おすすめは、オーディオファイルの編集に厳しい制限がなくて、VSTプラグインが導入できるソフト。安価なものでこの基準を満たしているのは、著者も使っている「MUSIC CREATOR 4」。市価およそ7000円。フリーソフト系でもそれなりに使えると思う。

 ここで何をしたいかというと、エフェクトをかけた状態での歌のチェック。エフェクトをかけることによってそれほど気にならなくなるアラもあるし、逆に目立つアラもある。なので、著者のおすすめは「エフェクト後」を聞きながらのチェックを原則とすること。

 まずは、VOCALOID Editorでメニューの「ファイル」→「書き出し」→「WAVE」を選択し、

 WAVEファイル出力:マスタートラックをモノラルで

 の設定で出力する。

 DAWを起動して、VOCALOID Editorから吐き出されたWAVEファイルを適当なトラックにオーディオデータとして取り込む。
 そのトラックに、コンプレッサーとリバーブ、2種類のエフェクトをこの順で設定する。

 コンプレッサーは、ミクの場合にはボーカル用の一般的なプリセットで十分。リン・レンの場合は、非常に高い圧縮率をマニュアルで設定すべきなのだが、分からないなら下のフリーVSTの「fish fillets」をインストールして、「BLOCKFISH」のプリセットの「close-up vocals」を選択、適当に調整して音が割れないようにすれば簡単。(outputで出力レベルが変わり、compressionで圧縮率が変わる)

http://www.digitalfishphones.com/main.php?item=2&subItem=5



 どうしても分からないなら、コンプレッサーはなくても別に構わない。

 リバーブは、一般的な軽めのホール系かルーム系のリバーブのプリセットを選べばOK。あまり深いのをかけるとカラオケスナックみたいになってしまう。

 この状態で、音を鳴らしてみる。

 この段階で歌を聴いてみて、素直に聞ける感じになっていれば、ここから先はそんなに大変にはならないはず。逆に、この段階で歌が(いろんな意味で)ハチャメチャになっていたとするなら、この後の調整は相当大変(そして恐らく、残念ながら、それだけの努力をしても十分に納得できるところまでは追い込めないかも)だと覚悟しておいたほうがよい。


続く。
posted by だんちゃん at 22:41| Comment(0) | TrackBack(0) | VOCALOID調教法 | 更新情報をチェックする
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